最初にグレーで明暗を描き込んで、後から色を乗せるグリザイユ画法。デジタルでグリザイユ画法を試してみたいのだけれど、やり方が全く分からない…。
そこで今回は、グリザイユの着色の説明をPixivにまとめていらっしゃった、進藤咲絵子さんの解説イラストから、グリザイユ画法の手順を見てみましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
Pixiv 「進藤咲絵子さん グリザイユ着彩」Pixiv 「進藤咲絵子さん グリザイユ着彩2」
この記事の目次
グリザイユ画法
グリザイユ着色(体)

グレーの陰影付けの工程はSAI、着色はクリスタで行なっています。
進藤咲絵子さんは着色の工程を「合成モード:ハードライト」のレイヤーで行なっており、SAIにはハードライトがないので、クリスタを使用して着色をしています。

(1).下書きをします。

(2).少しグラデーションをつけた下塗りをします。
上部から下部にかけて、徐々に明度が低くなっています。

(3).陰のラフを入れます。

(4).ラフだった陰をさらに描き込んでいきます。

(5).関節部分などにグラデーションを入れます。

(6).肩、腕、胸など、光が強く当たる部分にハイライトを入れます。

(7).「合成モード:ハードライト」のレイヤーを作成して色を乗せます。
手順「1」〜「6」で陰影を既につけてあるので、ハードライトなどの新規レイヤーに色を乗せるだけで、解説イラストのような陰影+色で表現された絵になります。

(8).手順「7」で作成したハードライトのレイヤーに、関節部分などの赤味を入れます。

(9).手順「7」「8」の色味を調整すれば、褐色肌にもなります。

おまけということで、4種類のカラーパターンのイラストを載せています。

4種類のカラーパターンは、「合成モード:ハードライト」のフォルダの、パターン1レイヤーとパターン2レイヤーを使用して、表現しています。
陰影や赤みを描き込んだレイヤーには描き加えなくても、色味を調整するだけで様々なバリエーションが出せます。
グリザイユ着色(顔)

顔に関しても、体と同様の手順でグリザイユの着色を行なっています。
「オーバーレイ」の下塗りの工程までをSAIで行い、「ハードライト」「ソフトライト」の合成モードがあるクリスタに移行して、黒くなっている箇所に色をつけたり、仕上げを行います。

レイヤー構造は、解説イラストのようになっています。青色がSAIで作成したレイヤーで、橙色がクリスタで作成したレイヤーです。
まとめ
グリザイユ画法の手順を知ることができました。明暗を塗る工程と、色を乗せる工程を分けることで、陰影がつけやすくなると思います。グリザイユ画法に挑戦してみたいと思っていらっしゃる方は、進藤咲絵子さんの解説イラストを参考にしてみて下さい。
最後に、進藤咲絵子さんのPixiv、Twitter、ホームページをご紹介します。他にも素敵なイラストをご投稿していらっしゃり、イラストレーターとしてもご活躍していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
進藤咲絵子さんのPixivはこちら進藤咲絵子さんのTwitterはこちら
進藤咲絵子さんのホームページはこちら